僕の部屋には、買ったまま読まずに重ねられた文庫本がいっぱいあります。思うところあって、この休みに読んでやろうと思ってひっくり返したのがこの一冊。
精神的に不安定な女性と、ホモの男性が世間からの隠れみのとして選んだ結婚生活。しかし、そこには、いわゆる普通の男女では紡ぎ合えない「確かな愛」があった・・・。
どうしてこう、女流作家っていうのはマンガ家でも小説化でも美しいホモが好きかなあ。というのが読みはじめの感想。しかし、その瑞々しい表現力は、匂いや色合い、感触さえも読者にに共有(錯覚)させる。物書きとしての資質とは、こんなものかと感動させられた。シチュエーションは短絡的でも、書き手によって登場人物は命を吹き込まれ、動き出すのだなあ。
吉本ばななの『TUGUMI』以来の感動であった。
ちなみにこの小説「きらきらひかる」。映画化されるとかされたとか。小説に描かれる心のひだを人間が演じることは・・・どうだろう?
カメ的小説評価・・・・・☆☆☆☆☆
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